因州和紙ができるまで
原料から因州和紙ができるまでを見てみましょう。
1.原料
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楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)の皮が和紙の主原料です。 その他にも藁(わら)、竹(たけ)、木材パルプなどがあります。 |
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2.煮る
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原料に含まれる不純物を取り除くため、消石灰・ソーダ灰などアルカリ性溶解液で、原料を2~4時間煮続け、純粋な繊維だけを取り出します。 | |
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3.水洗い・さらし
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以前は煮えた原料を清流に浸して粗洗いし、これを流水中に薄く広げて一昼夜水洗いしていましたが、現在では工房内の水槽で行っています。 そして晒(さらし)し液で漂白。蒸してやや赤みがかかった原料も3~4日すると水や光の自然作用で白くなります。 |
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4.ちり取り
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原料に含まれているちりを一つずつていねいに取ります。 水の中で行う「水より」と、水から出して行う「空(から)より」の二通りの作業方法があります。 根気のいる作業です。 |
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5.叩解(こうかい)
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原料の繊維を分散し、繊維の特徴を引き出す作業です。 現在は、この叩解(こうかい)作業は主に機械に任されていますが、機械がない時代は棒で叩いていました。 この作業が終わると、原料は「紙料(しりょう)」となります。 |
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6.紙すき
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水を張った「漉(す)き船」と呼ばれる水槽に、叩解(こうかい)された紙料(しりょう)を入れ充分に攪拌(かくはん)し、紙料濃度を一定にします。 かみんぐさじでは省力化装置を導入して労力を軽減しています。 (※注)ネリ・・・サナ(トロロアオイ)という植物の根のノリを使いますが、今は科学粘剤を使用するところもあります。 |
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7.脱水
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漉き重ねた紙は、一晩放置し、翌朝圧搾機で脱水します。 最初は軽く、次第に圧を加えます。 昔はテコが用いられていました。 |
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8.乾燥
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紙の乾燥は、天日乾燥と火力乾燥の2通りがありますが、現在はほとんど火力乾燥が行われています。 |
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9.裁断
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乾かした紙は、穴があいている紙、ゴミのついている髪など不良な紙を検査しながら取り除き、決まった枚数にそろえていきます。 そして、画仙紙、半紙など紙の種類に応じて、それぞれの寸法に裁断します。 |
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10.荷造り
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紙は反、締めなどの単位にまとめられ、製造元の印を押した包装紙に包みます。 それから問屋へと運ばれます。 |
因州和紙とは
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